吉とは
1.昭和時代の吉の意味
2.大正時代の吉の意味
『大日本国語辞典. 第1巻あ〜き』 上田万年, 松井簡治 著 大正4年(1915年)(国立国会図書館オンライン)
『大日本国語辞典. 第4巻に〜ん』 上田万年, 松井簡治 著 大正8年(1919年)(国立国会図書館オンライン)
『辞海』 郁文社 編 大正3年(1914年)(国立国会図書館オンライン)
3.明治時代の吉の意味
『国書辞典』 落合直文 著 明治35年12月(1902年)(国立国会図書館オンライン)
『言海:日本辞書.第1-4冊』 大槻文彦 編 明治22年ー24年(1889年ー1891年)(国立国会図書館オンライン)
4.江戸時代の吉の意味
『倭訓栞. [31]』 谷川士清 纂 文政13年(1830年)(国立国会図書館オンライン)
江戸時代の中期、国学者の谷川士清(たにかわことすが)が著した国語辞典の『倭訓栞』(わくんのしおり)は、徳川時代の二大辞書の一つといわれております。(『倭訓栞』と『雅言集覧』は、徳川時代の辞書の双璧ともいわれております。)
・よし:善美愛好良能なとをよめり。(中略)やほによし、あをによし、ますけよし、あさもよしなとのよしは、其物を『よ』と呼ひ出す詞にして、『し』は助けのみなりといへり。萬葉集に眞菅吉と書けるを日本紀にはますげと見えたり。吉ノ字を書けるに泥(なづ)むべからず。又よは哉の義。はしきやしを日本紀にはしきよしと見えたり。
(大意:善美愛好良能などを、よしと読みます。(中略)八百丹よし、青丹よし、真菅よし、麻裳よし等のよしは、間投助詞です。『万葉集』では『真菅吉』と書かれていますが、『日本書紀』では「ますげ」と見えます。吉の字を書くのに悩んではいけません。また、よは哉(かな:感動・詠嘆を表す。~だなぁ)の意味です。『愛やし』について、『日本書紀』では『愛よし』と見えます。)
吉を辿る物語 上 [電子書籍版]
著者:水瀬希星
はじめまして、こちらのホームページの製作者で作家の水瀬希星です。
この度、楽天ブックス様の電子書籍より、吉の字の歴史をテーマにした本、『吉を辿る物語 上』を上梓させていただきました。
「吉と𠮷とは?」、「吉と𠮷の歴史とは?」について、明治時代の尋常小学校の『小学読本』や明治政府の『官報』、『日本書紀』、『万葉集』、『源氏物語』、歌川広重の浮世絵の『東海道五拾三次』、十返舎一九の『道中膝栗毛』、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』、『関ヶ原合戦絵巻』、江戸時代の地図、戦国時代のカレンダーなど、100以上の古書や古文書に記された吉と𠮷の字をめぐる本になっております。
主人公は、17歳の男子高校生二人で、歴史上の様々な吉と𠮷について触れていく冒険読本です。
『吉を辿る物語 上』では、昭和時代から戦国時代までの吉と𠮷の歴史を、愛でていただけます。
(下巻の『吉を辿る物語 下』では、日本の室町時代から古墳時代まで、そして古代中国を予定して、現在執筆しております。)
吉と𠮷の歴史につきまして、ご興味がございましたら、ぜひ御手にとって、近代、近世、中世の吉と𠮷をご鑑賞して愛でて頂ければ、この上ない幸せです。
無料のお試し読みもございますので、ぜひ、どうぞ。
令和三年、夏、葵月
水瀬希星